★飼い主の皆様へ気になる話題をわかりやすくシリーズでお届けいたします。
第5回は初めてペット(主に犬猫)を飼われる(飼われた)方へ です。
ご寄稿 獣医師 医学博士 本間義春 先生
コロナ禍で、在宅ワークなどが広まりそれを機会にペットを飼われる人が増えたといわれています。実際に令和2年度より令和3年度の、世田谷区の狂犬病予防注射の実施頭数だけで約2000頭も増えています。
問題は、飼ったら責任をもって、その子の寿命を全うできるまで、共に暮らしてもらえるかです。すでに、コロナ禍で2年以上が経過し、捨て犬や捨て猫が増え始めているという話を耳にすることもあります。そうならないためには、どうしたらよいのでしょうか?
【その1】飼う前に飼おうとする動物のことを良く知っておくこと
何事も予習が大切ですが、犬、猫の種類によって、体格、かかりやすい病気、性質、習性が異なってきます。以前ご紹介した改正動物愛護管理法によって、ペットショップやブリーダーは、譲渡する前にその動物についての十分な説明をして、健康チェックをしたうえで、販売することが義務付けられていますが、お店任せではなく、自分でも、ネットや本から様々な情報を得ておいた方が良いでしょう。
飼った後で「こんなはずではなかった」という事がないようにしましょう。
かかりつけの動物病院も、お近くでいくつか候補を探しておいた方が良いでしょう。
【その2】動物を飼うことはそれなりに費用がかかることになります
仔犬や仔猫を家庭に迎えてから、看取ってあげるまで、予防や治療、食事、お手入れなど、場合によってはしつけ教室など、毎年それなりの費用が掛かりますし、特にシニア世代になってくると、いろいろな持病を抱え込むことも珍しくはありません。高度な検査や治療になると、人間とそうかわらない器具、器械やクスリなどを使用していますので、驚くような高額治療費がかかることもあり得ます。ペットのことで、家計が破綻しないように、
よく考えてから、飼うようにしましょう。(しつけも重要です)
将来のことを考えて、少額でも積み立ての貯金をしておくとか、ペットの保険に加入するのも、いざというときの大きな出費を減らす方法です。
【その3】家庭に迎えたら、1週間は健康状態をよく観察しましょう
家庭に迎えたとき、仔犬、仔猫ちゃんたちは、環境の変化によって大きなストレスを抱え込みます。ストレスが隠れていた病気を誘発することもありますので、食欲、嘔吐。下痢、
咳、皮膚などの様子や、体温のチェックをしておいた方が良いと思います。
【その4】体調が良くても、一週間くらいしたら動物病院で健康チェックを受けましょう
最近は、ジアルジアという寄生虫の感染症など、販売前の検査をすり抜けてしまう病気もみられますし、ストレスが少なくなったところで、生まれつきの異常がないか、ストレスによって発病した秒は着ないか、動物病院に連れて行って診てもらいましょう。
勿論、いきなり連れて行かず、事前連絡や予約をしてから連れて行くのがマナーです。
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