◇シリーズでお伝えします◇
①台風19号が迫る当時の状況は?
②風水害の危険が迫る時 できることは?
世田谷獣医師会防災委員蜷川先生インタビュー
③台風19号の被害を踏まえた対応は?
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①台風19号が迫る当時の状況
・台風19号の進路は、関東首都圏上陸が予想され、10月10日に災害対策本部を設置
・区内小中学校休校。幼稚園・小学校休園。8か所の避難所開設を決定。
・台風19号接近。
・午後2時 多摩川氾濫警戒情報発令。避難所を順次開設(22カ所)
・午後2時45分 避難準備・高齢者等避難開始を発令。エリアメール、ホームページ、ツイッター、防災行政無線等での情報発信。
*HPにアクセス集中し閲覧できない状態となった。
・午後3時30分 多摩川氾濫危険情報発令。
・警戒レベル4である多摩川の洪水に関する避難勧告発令。
・午後4時15分 土砂災害に関する避難勧告。25カ所の避難所開設。
・午後6時45分 警戒レベル4である「避難指示(緊急)」玉川1丁目と3丁目の堤外地のみ発令。
・午後7時30分 水位の上昇により、多摩川の洪水に関する「避難指示(緊急)」を、対象範囲を広げて発令
・合計で27か所の避難所開設。午後11時 ピーク時には5376名の方が避難。
*10/14 10時 避難されていた方が順次帰宅されたことを確認し、全ての避難所は閉鎖。
浮かび上がった問題
多摩川氾濫危険情報が発令され、多摩川の水位の上昇がテレビなどで繰り返し報じられたこともあり、アクセスが集中したと思われます。(実際に私もこの時なんとか避難所の情報を知りたいと区のHPにアクセスを試みていましたが、つながらず、TwitterやSNSで情報をさがしていました。)
SNS上では、世田谷区はペット同行避難ができると聞いていたのに、連れて行ってみるとだめだと言われ帰ってきたという話や、世田谷区はペット同行避難ができないという情報が広がっていました。
最初に開設された自主避難所に「ペット受け入れ態勢はございません」との説明があり、その後、世田谷区の避難所についてそれ以上の情報が得られないこともあり、それがそのまま一律に「世田谷区はペット同行できない」という情報として伝わっていったように思います。
【避難所 B】 16:59
「体育館の倉庫が同伴避難場所。まだ外にも犬猫連れてきた方々並んでいます。倉庫は満員ですが物をどかしてこれからスペースひろげます。」
「町会の方と相談し、ここが犬猫同伴避難エリアとしていただきました。
外の広場も屋根あります。すぐに避難してください。」
ペット同伴。体育館入って右側手前のブロック許可いただきました。
今現在数匹のウサギやわんちゃん避難しています。
『大切な地域のつながり』
・ ある避難所では、すでにペットと一緒にいられるスペースがありました。
・ある避難所では、入口でペットは入れませんというアナウンス
・ある避難所は当日現場で決定し、臨時でペット避難スペースを開設et
地域防災に取り組む町会の方々、運営に関わっている様々なポジションで活動する方々の表情や落ち着いた対応等を目の当たりにし、避難所運営をまとめている様子や思いに実際に触れ、改めて感じ入りました。
避難所運営はエリアごと違うのですから、納得がいきます。そして、ペット防災について乗り越えるべき多くの課題もよく理解できました。
〈ペット防災せたがやネットワークブログ「ペットと私と防災」菊池ひとみより抜粋〉
避難所で浮かび上がった問題
当日の状況から避難所のペット受け入れの体制について以下の問題があげられます。
・開設数を順次増やしていったが避難所がいっぱいになり入りきれず、他の避難所に回らざるを得なかった方もいた。
・実際の現場では、ペットと人を分けるということはできなかった。
・自宅が浸水しているのに、ペットと入れないので、ひきかえすという人もいた。
・ペット受け入れを断られたが、現場で粘りよく交渉し、限定したエリアで受け入れた事例もある。
↓
上記のことから
「各避難所ごとに、風水害の際と地震の際を想定して具体的なペット受け入れの体制を考えておくこと」
避難所ごとのペット同行マニュアルの作成が重要だと考えます。
次回は、
②風水害の危険が迫る時 できることは?
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